■ことづくりの循環

前回、財団の活動方針について簡単にまとめました。

今回は主要方針である、ことづくり生活のサイクルについて簡単にお話しします。

これまでにことづくりについて様々な場所でお話をしてきましたが、より大きな枠組みでことづくりを捉えようとして、説明が複雑になってきたこともあり、役員会を機にもう一度見直しました。

活動内容である
1 ゆかいスタイル
2 まなびあいスタイル
3 ともにスタイル
全てに関わることづくりの姿勢として「みつめて、かかわり、つなげて、さぐる」を挙げていますが、その部分の詳細な説明となります。

これまでに多田が発表してきた、ことづくりについての研究内容をご存知の方なら聞き慣れた用語が登場していると思って頂けるでしょう。
ひとつずつ説明すると長くなりますので、今回はさわりだけとして、より詳細な説明は別の機会とします。

さて、ことづくりの循環、つまり、ことづくりサイクルですが、
1 みつめて、きづく段階
2 かかわり、ためす段階
3 つなげて、たかめる段階
4 ながめて、さぐる段階
(ながめて、あたためる)
としています。
(良い流れ、を示しています。実は悪い流れというのもあります)

まずは、自分や周りをしっかりみつめること、普段見過ごしている点や当たり前と思っている点にもう一度、自分の意識を向けてみることからはじまります。それは、問題意識や、もう一度受け止め直すことや、何かとじっくり向き合うことかも知れませんね。それぞれの人にとっての受けとめ方で、まずは「気づくこと」を大切にしてください。(受け入れ、でないところが肝心なのです)
気付けたかどうかではなく、気付こうとする姿勢を自覚することなのですが、これ以上の説明はここではやめておきます。

2016-05-26-14.54.39

次に関わりながら試す段階です。ひょっとしてこれも良さかな、気づいてなかったけどこんな点もあったな、ということを探し、試していきます。
気づきを得たら、次はその要素に対して働きかけること。

それと同時に起きる活動がつなげて高める段階です。どこをどうつなげると、これまでとは違った見方考え方などが生まれるだろうか。もっと完成度を高める方法はないか。もっと、他に何かないか、別の考え方はないか。それらを組んでは崩し、組み直しては試します。ここではこだわりが重要ですね。

そして、出来上がったらそれを俯瞰します。
外から眺めてみます。別の見方考え方感じ方はないかと探りながら、時間をかけます。この時間経過も重要な要素です。
人は興奮するし、落胆もします。感情の起伏があるのですから、いろんな条件で見つめることが大切です。時間経過によって安定・固化したり、成熟・劣化したりだってあります。

あれれ。。
探る、という言葉が全ての段階で出てきますね。

これは全体を通して考えるために敢えて最後に入れてあるのです。
大きく間違っているとは思っておりませんが、これで完成、とも思っていません。
もっと、時間をかけてブラッシュアップを図っていこうと考えています。
暖かく見守っていただければ嬉しい限りです。

また、このサイクルは大きなプロジェクトを企画したら、このプロセスで流れていく、ということではありません。
小さなサイクル、大きなサイクルの全てに、繰り返しこの過程が動いていることを自覚すれば、自分が今どのあたりにいるかを把握しやすくなります。
そしてどの循環部分に力を入れるか(つまりバランスですが)を意識しながら自分の目指したい方向を作っていくことです。

例えば、PDCA(プラン・ドゥ・シー・アクション)を考えなさいと言われたときに、この仕組みを理解すると考えやすいでしょう。

これは、「ことづくり」でくくっていますが、音楽や美術、スポーツなど表現活動全般や教育にも当てはまります。それはそうですね。人が考え、より良い方向へ進もうという姿勢をもつということは、ことをつくっているのですから。

以上、簡単すぎるぐらいですが、
細かなお話は「ことづくり夜会」にぜひご参加下さい!

最後に。
とある経営者、コンサルタントと名乗る方とお話しする機会があります。
ネットでも様々な方が声をかけてきます。
中には尊敬できる方もいらっしゃるのですが、残念ながら大半は眉につばをつけて話を聞かないといけない人たちです。

その時、この仕組みのどこをこの人は語っているのか、と分析的に聞いていると怪しさが際立ってきます。一番多いのは自分のやり方や価値観を喧伝したいタイプですが、その方は「見い出し・引き出し」を軽んじています。
いえ、正確には「やりたいこと」がその方の話し相手であるこちらではなく、自分に向いているのです。それで企業コンサルタントというのですから本当に不思議ですね。

みなさんが「ことをつくる」時だけでなく、周囲を見渡した際にどんな「こと」をつくろうとしているかを分析する時にも役立つこのサイクルを、何かの機会にご利用いただければ幸いです。

カテゴリー: ことづくり生活 | ■ことづくりの循環 はコメントを受け付けていません

■今後の活動方針

去る5月14日、今年度の役員会が開催されました。
2011年より、試行錯誤を重ねながら財団事業の方向性を探ってきましたが、5年を経てようやく「かたち」が見えてきましたので、みなさまにご報告します。

「ことづくり」を、今年度より中心事業としました。

主題「生活と文化とわたしを見つめて」
副題「〜あなたのことづくり生活を応援します〜」

余暇を楽しむ「ゆかいスタイル」と、美術による活動からの「まなびあい愉会くらぶ」という2つの事業は、関連性に乏しい印象がありましたので「まなびあいスタイル」と名称変更し、ことづくり生活の一部として位置づけ、新たに「ともにスタイル」を加えます。
折しも昨日、馳文部科学大臣がG7教育相会議の会見で「共生社会の実現」という発言をしていましたが、まさにその、共に生きるをテーマとしたスタイルです。

Main-Style

1日常にゆとりをつくる「ゆかいスタイル」
2多様な気づきをつくる「まなびあいスタイル」
3共生の想いをつくる「ともにスタイル」

端的に言えば、1は個人、2は対人、3は社会を事業対象の視点に挙げています。
3領域の根拠ですが、これはOECD(経済協力開発機構)が挙げたキーコンピテンシー(主要能力)とリンクしたかたちになっています。<文部科学省の説明ページ

 

あなたがつくる。あなたとつくる。よりよいかたち。

3領域に共通し、ことづくりのサイクルを表す態度として、「みつめて、かかわり、つなげて、さぐる」としています。
ことづくりは、同じ形態のものを同時にみつめる、ということが難しい領域です。それはそれぞれの人の見方、考え方、感じ方によるところが大きいからです。自分を大切にする、という基本姿勢にも変更はありません。

たとえば、ものづくりが「物でつくるかたち」であれば、ことづくりは「想いがつくるかたち」となります。見えるかたち、見えないかたち。同じものを見つめていても、受け取り方は人によって違う場合があります。
この、「ことづくりのサイクル」については別の機会にご紹介します。

 

また、ことづくり生活の基本姿勢である 1 自分を大切にする  2 自分と周りを俯瞰する も、これまで通りです。

まずは自分を起点にするところから。
自己主張だけでは本当に自分を大切にしたことにはなりません。

自分が何に喜び、何に悲しむかなどをちゃんと理解しておくこと。そして自分の周りにも同じように感じる一人がいます。ただし、同じ答えであるとは限りません。
人には6情あり、と言われるそうです。これは喜怒哀楽愛憎を表しているとか。そして同じような6情をもつ人間が隣にいると受け止めることから始めます。

次に俯瞰します。俯瞰とは、少し高い位置から周りを見渡すことです。全体や広い領域を見つめるためには必要な態度で、心理学ではメタ認知と呼ばれています。
そうすると「あなた」とは、人の数だけ存在することが見えてきます。

そうして自分を大事に想う人同士が目指す先は、共に生きるための摺り合わせです。

このあたりのお話に興味がある方は、毎月第2金曜夜に開かれている「ことづくり夜会」に、ぜひご参加下さい。

1と2が両輪として機能することで、今一度自分の生活の中で、できることや望むことなどを見つめて欲しいと願っております。

簡単ですが、ことづくりのイメージをつかんでいただけましたら幸いです。
順次、公式ホームページも作り直す予定です。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。

カテゴリー: ことづくり生活, 事務局だより | ■今後の活動方針 はコメントを受け付けていません

>プランター土の再生<

広い畑があればプランターなんて必要ないと思われるかも知れませんが、ちょっとだけの栽培や移動しやすさで便利です。

写真は、育てていたパセリ(枯れてしまいました)を処分して土を再生している途中のプランターです。
ホームセンターで一番安い土を買い、3年目になります。少しべっしょりとした品質の低い土でしたが、再生を繰り返してずいぶんふっくらしました。

再生には、有機石灰や油かすなどを使います。
ひと摑みの牛フンも混ぜます。
土はしっかり肥料が含まれることが大切ですが、多過ぎても少な過ぎても育ちが良くないとか。
それよりも土に含まれる微生物が大切だそうです。

マンション住まいなどで、プランター土の処理や処分に困っている方。
再生という方法で、身近な循環型スタイルを楽しんでみませんか。
持ち込みすれば、ことづくりの館にて再生が可能です。

今年はこの再生した土で生姜を育ててみようと思っています。お楽しみに。

13177445_629109627240995_2669787275387909872_n

カテゴリー: ゆかいスタイル情報 | >プランター土の再生< はコメントを受け付けていません

>小麦の実り 間近に迫る<

昨年の晩秋、小麦の種を頂きました。

周囲は大麦を育てる農家が多く、菜園でも大麦を育てて麦茶やはったい粉に活用してきました。
いつかはうどんやパンに使われる小麦を育てたいと思っていたところ、偶然にも小麦の種を分けて頂く機会を得ました。

種を蒔いたのは12月初め。
近所では順調に葉が伸びている中でしたから、収穫できるかとても不安でした。

今年に入り、2月を過ぎても葉の伸びは悪いままでした。
諦めかけていたのですが、3月中旬以降に突然目覚めたかのようにぐんぐんと成長し、小さな花が咲き、ようやく実をつけるまでになりました。

作付け面積は50坪ほど。
畑としては狭いですが、我が家が収まる広さです。
収量は不明でも、夢だけは広がります。
収穫期は6月です。
今から待ち遠しい日が続きます。

うどんにするか、それともピザ?
脱穀や唐箕(とうみ)、籾摺りなどの道具や石臼もあったら、手作業で全てがまかなえます。麦わらだって、夏場の畑に敷き藁として使えます。
全てが自然の中で循環していくのが実感できます。

みなさんなら、何に使いたいですか?
いっしょに考え、実行に移すたのしみを、ことづくりの館で味わいましょう。
まずはお気軽にご連絡くださいね。

13087850_624482407703717_7834647622148734300_n

カテゴリー: 農場のようす | >小麦の実り 間近に迫る< はコメントを受け付けていません

> アスパラガス畑に想う <

3月に購入したアスパラガスの根。
ちゃんと芽が出るか、ドキドキしながら待ちましたが、ようやく数本の芽が出ました。
ここはちょび菜園の入り口。丸い区画に6株植えました。

育て方としては、定植後1年は収穫せずに育てるそうです。
今は直径2mmもありません。
これが夏の暑さを耐え、冬の寒さを越すと、来年の春には収穫できる時期が訪れます。
その間の手入れも欠かせません。

作物を育てていると、いろんなことを考えるきっかけを得ます。
育てるのは時間がかかるものです。
何気なくスーパーに並んだアスパラガス。実は農家の方が丹精込めて根を育てているからこそ、私たちの食卓に並ぶんですね。

まずはしっかり根っこづくり。

意識しないと、すぐに地面の上ばかり、茎や葉っぱ、色づく実などに目が行きがちですが、根っこがしっかりと育てば葉や茎がたくましくなります。
見えないところの育ちが、見えるところの育ちに影響を与えていることがよくわかります。

普段の生活でも、そうありたいですね。

13087419_623438094474815_6781433447765941189_n

カテゴリー: 農場のようす | > アスパラガス畑に想う < はコメントを受け付けていません

> レタス販売中! <

先週より、サニーレタスの販売を開始しましたが、今日から玉レタスの販売も開始します。

三月初めに植え付けて、約50日。
菜園活動参加者と共に、大切に育てた野菜たちです。
いよいよ食べ頃を迎えました。
安くて安心して食べられる無農薬のレタスはいかがですか?

購入者によれば、当菜園のレタスはシャキシャキ感が強くてお弁当に入れてもなかなかしおれないのだそうです。
栽培の専門家ではありませんのではっきりした理由はわかりませんが、少なめの肥料で育てているかも知れません。

一玉 150円(税込)
販売期間は5月8日まで。
無くなり次第終了です。

お気軽にお問い合わせください。

13015409_622132234605401_2902744922167890993_n 13061989_622132281272063_6346031508543485519_n

カテゴリー: 食を愉しむ | > レタス販売中! < はコメントを受け付けていません

>入会金半額期間のご案内<

「ゆかいスタイル ™」は会員制です。
ことづくり生活への趣旨を理解して会員登録することで、施設をご活用になれます。また、会員の皆様が想い描くことづくり生活の実現に向けて一緒に考えます。
入会に際しては入会金と年会費を納めて頂きます。これらは施設維持費に充てております。
おかげさまで法人設立を6月に丸5年を迎えます。
そこで入会金6000円を、4/3〜5/8の期間中に限り半額の3000円とします。
会費は300円×12ヶ月。会員更新は毎年5月末までに3600円を納めて頂く仕組みとなっております。
あわせて、4月より入室料が250円(珈琲付)となります。珈琲好きな方なら数杯飲んでも同一料金ですので大変お得になっております。その他4月以降、施設利用料が一部変更になります。
詳しくはお問い合わせください。
今年度も、リーズナブルで満足度は高く、をめざして取り組みます。
どうぞよろしくお願いします。

12524244_611804565638168_4209398374230844015_n

カテゴリー: ゆかいスタイル情報 | >入会金半額期間のご案内< はコメントを受け付けていません

毎週金曜夜は「夜カフェ」の時間

毎週金曜日の夜は、喫茶店として開いています。

17時から22時までの5時間。
週末前のひとときを、のんびりくつろぐスペースを準備しています。
BEMとして流れるジャズと、毎回厳選した珈琲を提供しています。

入室料250円(厳選珈琲付き)
※おかわり自由です。

集った人たちとひとときのコミュニケーションを愉しむことも。

参加者それぞれが主人公。

また、
ことづくり生活のスタイルを愉しむために、
月一回、第2金曜日は ことづくり夜会の日。
今月は明日です。

ことづくりって何?と言う方から、
こんなことづくりをやってみたい、という方まで。
ことづくりについて考えるひとときをお楽しみください。

カテゴリー: ことづくり生活 | 毎週金曜夜は「夜カフェ」の時間 はコメントを受け付けていません

落花生の成長

春の収穫祭で種蒔きをした落花生。
ここまで大きくなりました。
20150822_084814
黄色の小さい花を咲かせています。
20150822_084739
成長の早いものは「子房柄」を伸ばし始めました。花が咲いたあとに地面に向かって伸び、地中に潜っていきます。そして先端に実が出来て、落花生の形になるのです。畑で栽培に関わるまで知りませんでした(^o^)収穫が待ち遠しいです♪
2015-08-25_04.15.57

カテゴリー: 農場のようす | 落花生の成長 はコメントを受け付けていません

キュウリの植え付けをしました

ポットで育苗していたキュウリの本葉が増えてきたので、植え付けを行いました。

写真の左から順に…
「クワ」で耕し
「ジョレン」で土を盛り上げ
「レーキ」で表面をならし
畝を作ります。
20150822_102625
60cm間隔で植えて、土が乾くのを防ぐためにバーク堆肥を株本にやりました。ウリハムシを寄せ付けないようにネットをかぶせ、直射日光を防ぐために、上から別のネットをのせています。
20150822_105636
実は今回の植え付けは第3段。1枚目の写真の右に見えているのが第2段のキュウリです。9月になっても自家製キュウリが食べられそう(〃^ー^〃)成長が楽しみです。

カテゴリー: 農場のようす | キュウリの植え付けをしました はコメントを受け付けていません