不便のつくりかた

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先週からの続きです。

不便益について、川上先生と一緒に研究をしていた学生が不便の発想をサポートする項目をまとめたそうです。
まずはその「不便益原理」項目を見つめてみましょう。

1 限定せよ
2 劣化させよ
3 大型にせよ
4 操作数を多くせよ
5 時間がかかるようにせよ
6 アナログにせよ
7 刺激を与えよ
8 危険にせよ
9 情報を減らせ
10 操作量を多くせよ
11 無秩序にせよ
12 疲れさせよ

そして得られやすい益は以下の8つとしています。

1 主体性がもてる
2 工夫できる
3 発見できる
4 対象系を理解できる
5 俺だけ感がある
6 安心できる、信頼できる
7 能力低下を防ぐ
8 上達できる

どれもひとつひとつをみつめていると、生活に落とし込んだ具体例がなんとなく頭に浮かんで「なるほど〜」と同意できます。

これら全てが含まれていなくてはならないわけではありません。これをきっかけにして、より具体的な実践できる「かたち」をつくることを目的にした項目立てです。

「かたち」には、見えるかたちと心で感じ取るかたちがあります。不便益では、そのモノとコトの両方へアプローチする手法として紹介しています。

(過去記事)※かたちのかたち ※仕組みの「かたち」

12項目を遡れば「不便益とは何か」が見えてくるわけではありません。

あくまでもきっかけづくりです。
ですから、あまりカリカリせずに、これをヒントに未来志向で考えましょう。そしてその過程を楽しみましょう。

一緒に、これはどうだ、これは違うのか、とワクワクしながら会話のネタになると素敵ですね。

本気で不便益を見つめようとすれば、次は単にワクワクだけでなく、より「機能(構造や効果など)」に「こころ」を込めた「出来事や仕組み」を考える姿勢が生まれます。

そうなると、不便益についての質や量を考える段階になるわけですが、まぁ普通に生活しているとそこまで突っ込まなくても良いんじゃないかなと思います。

面白そうだから考えてみよう!
という方がいらっしゃいましたら、ぜひ不便益システム研究所のホームページも訪問してください。

不便益百景ではいろんな情報が掲載されていますし、みなさんのアイデアも募集していますよ。

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