【真実はいつも3つ】
「あいだの見つめかた1」の続きです。
これが正解、は概念の固定につながります。
固定化された基準があると、人はそれを足がかりとして安心します。それを更に一般化するための理論構築を通して、もっと安心できるかたちを求めます。
よりリアルに詳細に,具体化すればするほど矛盾を生じる場合もあります。それを避けるため,最終的な結論は相手に委ねるという手法もあります。
それが項目立てです。「〇〇の何箇条」は、迷う人たちを引きつける魅力的な言葉が並びます。私たちはその文言を受けて,大いに共感し時にはドキッとさせられながら、具体的対象としての項目だてから分析しようと試みます。
これらは心の安定に役立ちますが、多くを求めると思考停止の事態を起こします。
そこに答えを解決するきっかけはあってもあなたの悩みを全て網羅しているわけではありません。答えはあなた自身の自覚的な行為や行動の中に隠れているからです。
ビジネスで手段と目的を問う人がいます。それは手段であって目的ではない、とか、目的化している、とか。
これまでもお話ししたように,これではへそ思考において重要な要素である「解釈」が欠けていますから、二つだけを引き合いに議論してもなかなか話が進まないのは当然です。それどころかどちらかが折れるか諦めるかしないといけない状況に追い込まれる場合もしばしばでしょう。
手段や目的などは時と場合によって自在に入れ替わりますが、その解釈変更を行う柔軟さが大切だと,私は思うのです。
さて,ことづくりは想いや仕組みや出来事のかたちがからみあって次へと進むかたちをつくります。
へそ思考で見つめると,本質(意味や価値など)には常に3つの方向があると考えます。ですから人気アニメの名探偵コナンに登場する「真実はいつもひとつ」というセリフは「ん?そうなの?」となってしまいますよね。
これを簡単に言うと,真実って「ほんとうのコト」ですから【真実はいつも3つ】となります。
さて、何度もお話ししていますが、ものづくりは目に見える形を素材を用いて生み出しますが、ことづくりは心が見つめる想いをかたちづくります。
ものにこだわる方は、素材が構成する物質的な完成度や様式を見つめています。商品価値や独自性にはとても敏感です。
ことにこだわる方は、過程や充実感、自分自身の将来展望へつなげる方向を見つめているようです。
どちらが、ではありません。どちらも大切。
その、バランス感覚。
ものづくりに、ことづくりは【重要】です。
ことづくりに、ものづくりは【有効】です。
バランス感覚を保てているか、と自分を見つめる3つの視点。
そのベクトルを俯瞰すること。
そう。これがことづくりの基本姿勢です。
あなたの生活の中から、改めていろんなことを考えてみると、そうだと思い込んでしまっている固定概念があるかも知れません。
特に「〇〇すべき」と思っていることがあるとすれば、それこそ視点を変えるきっかけづくりの起点となります。
その固定概念を共通項探しによってはずしてみると、ちょこっと新しい視点が見つかって、ひょっとすればそこから別の方向が見えるかも知れませんね。
ぜひ、固定化した概念を意識して動かすことで、新しい気づきやきっかけを手に入れて、より良い生活を楽しんでください。