人がする「こと」2

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「仕組み」を組成する
また、仕組みには人が作り出せる想像上の仕組みや思想的な仕組み、厳密な行程を追跡できる仕組みや作りようのない原理原則的な仕組みがあります。

その中で私たちが作り出せるのは「組み合わせ」で、最小単位は人には作り出せない「仕組み」で成立していると考えられます。

物質的なこの肉体を構成する細胞はIPS細胞などで「再現」できても、機能を「変更」できても、無(ゼロ)からの組成は不可能でしょう。

例えば油が燃えるのは、人が作り出した仕組みではなく、自然界にある仕組みを見つけて利用しているだけです。

こうして、知っている仕組みを「組み合わせ」て、圧縮や連続燃焼できる仕組みをクランクやシリンダー、ピストンなどを用いて人にとって都合の良い仕組みをくみ上げることは可能です。
シリンダーやピストンは気体を圧縮すれば爆発の威力が増すなどの仕組みを構造的に利用しているに過ぎません。ゼロから生み出した訳ではないですよね。

先日自動車メーカーのマツダがアメリカで新たなガソリンターボエンジンの特許を申請しているとの話題が流れました。
世界がEV(電気自動車)にシフトする流れにあってもまだまだ新たな研究と開発を進めている技術者たちの情熱を感じました。部品点数や空気の流れなどをより効率的に考えた結果だそうです。

これは「仕組み」に属する「構造」の領域です。
これは「新たな仕組みのかたちを組み上げた」とも表現出来ます。

H.E.S.O.思考的には既存の仕組みを「みつめて、ひきだし、たかめて、みまもる」志向姿勢の先でつかんだ新たな効果や効率を追求したかたちです。

この構造に効果や効率を追求するためには、機能を明らかにして行く必要があります。そして機能は出来事を生み出します。出来事から機能を発見して、そこに仕組みを見出すことだってあります。

どっちが先とかはありません。
どっちでもいいのです。

このとらえ方の違いもまた解釈の違いへと発展していく要素がH.E.S.O.の流れにも表れるから面白いのです。

人が作り出せる仕組みとは、自然界に存在する原理原則を足がかりにして、その「関連性」を利用するだけです。全くのゼロから生み出すことは不可能です。
ゼロから生み出したと思っていても必ず「前提となる条件」からは逃れられないのが、人としての限界です。それ故に超越的ななにかがあれば全ての説明がつく、という思考に流れがちになるのです。

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再現性のある仕組みを多くの人にとって理解可能な状態にまとめ、いろんな仕組みとの整合性をとっていくと「理念」となります。

理念と空想が分けてあることなども、「仕組み」のひとつなのですが、「仕組み」についてはこの辺りで終わりにしましょう。

続きは次回へ。

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