人がする「こと」序

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人がする「こと」って、本当にいろいろです。

理性的に考えたり、感情に振り回されたり、選択に悩んだり、堂々巡りになったり。
目的に向かって一目散に突き進んだり、散々悩んで一歩が踏み出せなかったり、とにかく走りながら考えたり、じっくり方法などを検討してから走り出したり。

性格も考え方も本当にいろいろです。でも、その根っこにあるのは、未来志向的な姿勢が共通するのではないでしょうか。

そのために思い描く理想像に向けて、様々な要素をくみ上げることだってあります。

ここでどんな行為や行動をつくっているかといえば、自分なりに納得できる意味や価値を求めて、感情や感覚からの情報収集や分析と、論理や妄想による推論や予測と、叙述や振り返りによる整理など、時間軸で見れば過去・現在・未来の様々な情報(自分の内と外それぞれの情報と、その関わりから生まれる情報)とどのように向き合うかといったことがあるでしょう。

感じて動く・動いて感じる
考えて動く・動いて考える
見つめて感じる・考えて見つめる

様々な情報を受け取り、処理する全てはあなたのこころに起因します。そこで多方面への「かたちづくり」が行われるのです。

コトを見つめるために考案したH.E.S.O.思考は、複雑に絡み合う関係性のかたまりを単純化しただけです。

どこかを取り出して概念を語ることは出来ても、所詮それは静的な対象化されたモノとなって、動的なコトを単純にわかりやすく説明することはなかなかに困難です。

それは人が「考える」ことに対する宿命のような状態を背負っていて、次から次へと生み出される疑問というコトに左右されるからです。
そうなると簡単に答えにはたどり着けませんから、人は絶対的ななにか(超越的な存在など)を根元に求める性質があるようです。

ところが前述の理屈で行けば、一切の絶対ですら疑おうと思えばいくらでも疑えます。

そこで17世紀の哲学者デカルトは、出発点を自分自身に据えました。この時客観から主観が切り離され、「人それぞれ」という考え方がうまれたそうです。
(※「カント信じるための哲学」 石川輝吉)

こういうことも踏まえてH.E.S.O.思考では、まずは大きな輪っかを描き、その全体を俯瞰したり、輪っかの一部を見つめているんだという自覚をもって思考したりすることを大切にします。

この大きな【輪っか】は「こころ・出来事・仕組み」という3つの輪が重なり合ってできています。この領域は互いに関係し合っていて、その重なる領域に「空想・理念・機能」があります。
そして全てが重なる輪の真ん中には、あなたが探っている意味や価値が見え隠れしているのです。

さて、次回以降はH.E.S.O.思考をもう少し詳しく探ってみましょう。

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