考え方を提供する考え方

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お店で購入できるのは商品です。
旅行すれば思い出が生まれます。
食事に行ったり習い事をしたり。
仮想空間をサーフィンしたり。

世の中にはモノやコトを用いた、いろんなサービスが存在します。

サービスと呼ばれる業態をへそ思考で見つめてみましょう。すると、顧客の満足を誘う「仕組み」を「出来事」で演出し、対象とする人の「こころ」に響かせていると理解できます。
これは対象がモノがでもコトでも同じです。

最近はコンサルタントやコーディネート、ファシリテートなどと呼ばれる仕事が増えているようです。
誰かに相談したい、調整してほしい、導いてほしいなどの想いは何かに不安や悩みを感じているからでしょうか。それとも知識欲でしょうか。
実践に向けたヒントが欲しい人もいれば、これまでに縁がなくてつながりがない方向に繋いでくれるきっかけを求めている人もいます。

解決しなくても、話を聞いてもらうだけで楽になることもあります。この場合は、カウンセリングも当てはまります。

これらの共通項は何でしょう。

そのひとつに「考える」ということがあります。
フランスの哲学者パスカルは、遺稿集「パンセ」の中で「人は考える葦である」と述べた言葉が残っているというのは有名なお話ですね。

人の行為に込められた本質から見つめると,「考える」という行為からは逃れられません。

しかしながら、考え方を提供する考え方は、あまり人々に受け入れられにくいようです。
それは知識や経験を経済論理に置き換えることに抵抗を感じる人の割合にもよるのでしょう。

「考え方」と言ってしまうと、そこには正確さや明証さは要求されないことが多いのがその一因かも知れないですね。モノとしての見えるかたちもありませんし。

本当かどうかは知らないので噂レベルですが、都会では眉にいっぱい唾を塗りたくったかのような助言者(コンサルタント)という商売があると聞きました。弁さえたてば、飯が食えるということでしょうか。確かに、これでは偏見も生まれそうですね。

ことづくりは基本的に考え方を提供する考え方です。そこで得た未来志向な出来事をつくる「ことづくり生活」の場も、併せて提供していますが。

やはり、どんな「かたち」がふさわしいかを何度も試行錯誤できる「出来事と仕組み」の組み合わせ実践は大切です。

生活を豊かにすると触れ込みの宣伝を見かけることがありますが、誰に軸足があるのか、結局金儲けの餌か?と幻滅する内容もあります。

一緒くたにされるのも困りますが、そう考えてしまう思考の流れもわからないではありません。

ですから、そう言った全てのコトまでも俯瞰する姿勢が大事だと思うのです。

これからの時代には多様性を含む考え方が大切になってきます。そう言った状況で「考え方」を売るためには、その考え方への賛同者が増えることも大事ですけど、その考え方自体も批判的に見ることのできる方向も残しておくことが大切なのかも知れませんね。

こうやってツラツラと書いていると、考え方ってとても大切ですし、私自身も改めて「ことづくり」を見つめ、俯瞰するきっかけにしてみようと思いました。

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