7月29日、武蔵野美術大学の三澤一実先生をお迎えして、香川県下の中学校美術科教員の集まる夏季研修会が実施されました。
午前中は映像ワークショップ。
デジタルカメラの動画機能を用いて、30秒から1分の無声映像を作ります。カメラは三脚固定で、必要なのはその場の構図と、何を写すかにかかっています。お題は「夏」。先生方に混じって中学生の美術部や大学生のグループもあって、おもしろい映像がたくさんありました。
午後は「旅するムサビ」の香川版。
ムサビの学生が中心となり、香大の学生も加わって実施。対象が先生たちというイレギュラーな組み合わせでしたが、先生相手でも物怖じしない学生たちの経験豊富さを感じることができました。
その後の三澤先生の講演では、学習指導要領の作られ方や、表現と鑑賞のバランスなど、図式を用いて非常にわかりやすく説明していただきました。
こうでなくてはいけない、とすぐに形を求めて結論を求めがちな議論ではありますが、本来はその相互関係、バランス感覚が必要なんですね。
今回は、美術館の学芸員や高校の先生など校種を超えた人たちも集まりました。中学校の先生方が研修を深めている姿や研修内容を見て、感じて、それを自分たちの分野でこどもたちに返すきっかけを手に入れられたことでしょう。
デジカメを使った映像ワークショップや対話による鑑賞の研修を受けた先生方が、この刺激をどのように噛み砕いてこどもたちに返していくか。
今後の先生方の実践に期待しています。