第四回まなびあい勉強会を開催しました。
聖徳大学准教授の大成哲雄先生をお迎えして、「地域と教育 アートの波及性 〜アートプロジェクトの実践から〜」という演題でのご講演です。
今回、会場を附属高松小学校で実施できたのはひとえに「つながり」の力だと思っています。さらに現場の先生にもご参加頂けました。参加者数は13名。
後半は意見交換会。今回はアーキペラゴからご参加頂いた方からの質問があり、保育と芸術の話や、学校教育の話がでました。教育に関わってきた者としては教育の話はすごく当たり前の部分ですが、一般参加者に教育現場の現状も伝わったのであればありがたいことです。
美術の大切さを訴えるためには、教育現場だけでもなく、造形・芸術活動をしている場だけでなく、家庭だけでなく。とにかくさまざまな点をつないで、それぞれがお互いに関わり合っていく形が必要ではないかと思います。
そういった意味ではとても有意義な回になったのではないでしょうか。
具体的な内容については後日追記したいと思います。
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追記;(講演内容)
アートプロジェクトとは。様々な人々が協力し、地域(場所)や社会と関わりながら行う芸術活動。プロジェクト学習とは。チームを組み、課題を設定して学習を進める方法。
60年代のアースワークから。(※遍歴を写真で追う)
・美術館を出て行って一つのアートを作り出す形へ。
・市民が参加することで作品に意味が出てくるアートの形へ。
・注目されなかったものにアーティストが目を向けて新しい価値を生み出す形へ。
・人が関わることでプランが変更していくアートの形へ。
アートはどんどん町に出て行くけれど。。。一般の人にはわかりにくい存在に。
今日のアートプロジェクト。
・場所の持つ意味を考えて場所と関わる(サイトスペシック)
・多くの人が関わることでアートを共有(コラボリティブワーク)
地域活動や教育などで様々な試みが行われている。
地域との協働 本当に協働になっているのだろうか?
作品制作の補助。。アーティストの指示に従って制作。
物の提供。集落にある物を集めてくる。
これでは住民の意思は反映されにくく、単なるお手伝いで終わってしまう。
<住民にとってアートは依然として理解しがたいもの>
○「上鰕池名画館」名画の世界を集落内で似たシーンを撮影して作品とする
住民に期待したこと
・住民のプロジェクトへの自発的な参加
・ アートへの理解、その効果へのかかわり
そこで生まれたミュージアムショップ「無人市」
「おどろき」「おもしろさ」「遊び心」「人に見せたい」−人々の意識の変化
住民の声
・住民が持っていたものを開花させてくれた。
・試行錯誤が楽しかった
・自分を表現できるものがあって良かった
・地域外の人たちと関われて良かった
終えて、大成先生の感想
・人の営みは基本的に変わらない?
・アーティストは住民が参加でき個々の能力を発揮できる場、システムを作ることが重要。
・対話(コミュニケーション)制作過程を共有することで相互理解。アートへの理解が生まれる。
○アートパークプロジェクト
公園−子どもにとって学びの場として機能していない現状
・大きなあらすじだけを準備。親も巻き込んでいく。
実施して
・子どもにとって体験的に理解、発見し、理論と実践の結びつきを学んだ。
・子どもにとっての造形活動の場の重要性を学内外で理解するようになった。
・学び会える場をつくることができた。
活動していく中で「発見」していく造形活動の形
・思い思いに集う・場に目的ができる・チームで役割が生まれる・達成感
ワークショップとは何か。そこでひとつのスタイルとしてファシリテーターが知識を伝授していくのがワークショップとした場合、ファシリテーターが無能であればどうなるのか?という問いがあり、「集まったみんなで価値をつないで学んでいく」「人に助けられてもいい」に。そこでのポイント。
・日常をちょっとずらす。−非日常を作り出すことで日常を考える
・遊び心、いたずら心は重要
・表現欲に対し、ハイアートもローアートもない。
・アートって楽しい。。。なんでだろう?わからないからやってみる。
以上。(抜け、誤記があるかもしれません。ご了承ください)
どんどん計画が進んでいますね。尼崎の研究会では所用があり参加できませんでした。ちょっと残念でした。墨アートに参加できましたので、ブログに感想を書きました。寒くて暗いと萎えそうになりますが、ぼちぼち続けていきます。
尼崎、良かったですよ。つながりが広がると、自分の世界まで広がった気持ちになれます。
息子さんのコメント、良いですね。そういう気持ちになれる体験の場を大人としていろいろ提供していくことが、こどもにとっての本質的なキャリア教育につながるのでしょうね。