普段考えている些細でささやかなことから時に考える深謀遠慮なことまで、1年ぐらいの間隔でとらえればいろんな段階の考えが頭をよぎります。
考えるためには、まずは自分や周囲を俯瞰した認知行為が必須で、志向するための大切な条件です。
まぁ何も考えずに没頭できる行為もまた、至福の時間なんですけど、どんなタイミングであっても「考える」からこそ次への展望も見つめられます。
その、次への【展望】ってどんな方向に伸びていく可能性を秘めているのでしょうか。
今回はそれをH.E.S.O.思考で見つめてみましょう。
へそ思考には3つの領域に重なった部分があります。その空想・理念・機能という「こと」が、次への展開につながっていきます。
それを自動車を例にして見つめてみましょう。
まずは【機能的展開】です。
製造するのは機械で構造を作り上げますが、そこにある動くため(走行)の快適性や燃費などの構造的要因を向上させることです。
具体的にはレシプロエンジンやロータリーエンジンといったガソリンを燃料とする場合もありますし、EVのような電気で走るのだってあります。サスペンションだっていろいろなタイプがあります。
次は【空想的展開】です。
車を使ってどんな出来事を生み出し、楽しみ、今の日常に活かせるかを多面的に発想することで期待的要因を向上させることです。
具体的には実生活に落とし込んで、イメージを広げていきます。でも、概念に縛られませんから「概念くずし」のように自由に伸び伸びとやれば良いんです。
概念くずしは発想する上で非常に重要な視点です。簡単に言えば、例えば蛇口をひねると水が出るのが当たり前ですが、そこから蛇が出てきたり、魔法使いが出てきても良いじゃないかとする考え方です。
最後は【理念的展開】です。
そもそも「車」とはどんな存在なのか、何のために役立つのかなどの本質的で概念的要因の分析から始めて、その内容を精選したり崩したりして新たなかたちに向上させることです。
具体的には最近ではフランスのエアバスようなタイヤも除いたドローンタクシーのような存在になることもあるでしょうし、タイヤを用いた移動手段ですから中国に現れた巨大な躯体で車の上を走る車(現実では詐欺の疑いがあるらしいですけどね)だってありましたね。
この3つの展開への関わりは、どんなことを考える時にも起こりますし、全ては関係性においてつながっていますからバラバラに考えるのではなくきっかけがそこにある、と考える方が自然です。
料理もそうですし演奏だって旅行だって、自分の考えを羅列して整理していくと必ずこの3つに集約されると実感できます。
ということは、何かを考えたい時の「つかみ」やこれからの方向を見失った時などには、常にこの3つの要因から次の展開を考えようとすれば、どこから何をどのように考え進めていけば良いかが明確にできます。
あなたが今取り組んでいる内容はどんなことで、空想、理念、機能の一部を見つめていますか。それとも全部でしょうか?
次はそれを深めますか。それとも見つめる先を変えましょうか?
自分や周囲を俯瞰する際に、ぜひ利用してみてください。