代入先の「こと」

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みなさんは初詣におでかけになりましたか。
私は人混みが苦手なのですが、気持ちを切り替えるためにも出かけます。
その正月らしい雰囲気に触れる「こと」もまた、気持ちを新たに出来ますから。

今年も「ことづくり生活」で日常生活を楽しんでくださいね。

さて、H.E.S.O.思考は、基本図式に何をどう当てはめるかを自由に選べます。
それでも、お作法というかルールはあります。

例えば「怒り」ということばを取り上げてみましょう。
怒りのどの部分を取り上げるかで当てはめる先が変わります。

「怒り」という感情なら「こころ」です。
「怒った」という状態は「出来事」です。
「怒り方」という法則は「仕組み」です。

このように、一つの単語を取り上げても、その言葉のどこを見つめるかによって、3領域のどこに当てはまるかが変わります。

次に「柔らかい」という形状表現を取り上げてみましょう。
この言葉には対象となる、何が柔らかいかで決まります。
それでは、どこが柔らかいか(性質)を見つめてみましょう。

対話での物腰の柔らかさ(関係性など)は「理念」です。
粘土自体の柔らかさ(可塑性など)は「機能」です。
柔軟な思考の柔らかさ(想像性など)は「空想」です。

物腰や思考を機能に入れれば心理学的な問いになりますし、粘土はモノですが、そのモノが私たちに何を考え、感じさせるかで変わります。
例えば鉄とは違った肌触りという点で柔らかいという表現を使うこともあるでしょう。

当然ながらこれらが次にどこにつながるかはその都度、対象へのとらえで変わります。
例えば、粘土の柔らかさがどんな「出来事」を生みだし、「こころ」にどんな影響を与えるかなどのように、です。

他には、言葉自体のストレートな意味だけでなく、比喩や暗喩などもあります。

例えば「時は金なり」ならどうでしょう。
これを出来事にすればこころと仕組みが問えます。これは仕組みだとすると、こころと出来事を探れます。これは心の持ちようだとすれば、出来事と仕組みの具体例を探ることになります。

このように何の気なしに使っている言葉には、全て3領域に向かう意味をもっているのです。つまり、言葉にはひとつの意味ではなく、常に3つの意味合いがあるのです。

こだわりたい言葉や、気になる言葉に触れたとき、ぜひH.E.S.O.思考で俯瞰することを楽しんでもらえれば嬉しいです。

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