受け入れと受け止め

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この二つの言葉。人生相談だけでなく、人との関わりかたに大切ですから、ビジネスの話題にもよく登場するようです。

もちろん、ことづくりにも必須の用語です。

この2つの表現を明確に使い分けている方がどのくらいいらっしゃるか分かりませんが、今回は私たちはどのように使い分けると良いかを見つめてみましょう。

・受け入れる(アクセプト)とは、自分の内に価値観などを取り込むことです。
つながるとか一体化するなど、意見や行動を自他と一致させる「同化」をさしています。

・受け止める(テイク)とは、自分の前でキャッチすることです。
自分の価値観や意見は別にあるけど、他の主張や目の前の現象などから得た情報などを「理解」することをさしています。

そうすると順序としては、一旦受け止めた(理解)後に受け入れる(同化)ことになりそうです。
受け入れには、我が子を愛おしむ母親のように無条件な場面もあり得ますが、受け止めるには関係性などの比較や分析が不可欠です。

別の言い方をすれば、意味や価値などを理解できなくても受け入れはできますが、受け止めには対象を理解している(しようとする)ことが前提になりそうですね。

これは見方によっては恐ろしくて、理解できない状態でも「受け入れ」させる状況がありえるのです。
ここには「人のロボット化」(思考停止)の要素が潜んでいるとも言えそうです。

この2つのあいだには「対象への理解」というキーワードが見えてきました。

例えばキリスト教とイスラム教の対立は、お互いに価値観の違いからくるところが大きいでしょう。
でも、相手の神様を受け入れることはできなくても、他者を支配したいのでない限り相手を尊重する姿勢をもって受け止めることはできます。
同性愛否定者でも、同性愛者である人を否定する権利までは持ち合わせませんから、受け止めるぐらいはできるでしょう。

だって、
「答えは常にあなたの中にある」
のですからね。

あなたとは、一人称を用いることができる全ての人です。

あなたが納得できたことは受け入れられるでしょうが、納得できなくても同意しないといけない場合などは受け止めていると言えそうです。

人が苦しくなるのは、たいてい自分が納得できないこと(自分の中にない答を答えとしようとすること)までを「受け入れ」ようとするからです。

受け入れてしまうと、それに疑問を抱かずに済む(思考停止)ので精神的な負担がなくなります。

さて、ようやく本題です。
今回は「対象への理解」とともに、何を受け入れ、何を受け止めるかについて、簡単な仕分け方法を提案します。

・「受け入れる」のは自身の内にあるお気に入りだけ。
・「受け止める」のは内にあっても気になることと、周囲の世界を理解するため。

自分をありのまま受け入れられないと、見たくないことから目を背けがちになります。
かといって、自分の嫌な面まで受け入れるのは結構苦しいことですからね。

また、自分とは異なる価値意識などをいちいち「受け入れて」いると、自分の立ち位置まで揺らぎます。

ですから、受け入れは自分が必要と思うことだけ。
それ以外のことは全て受け止める、と考えてみてはいかがでしょうか。

あなたの「こころ」が気に入って、必要だと感じた時にはじめて受け入れると良いんです。

例え自分自身のことであっても。。。

自分らしさって。
自分の想いって。
自分の理想って。

自分の立ち位置を見つめるためにも、「受け入れる・受け止める」をちゃんと区別することで、これからの自分がどこに向かおうとしているか(未来志向)を気づくきっかけになるよう願っています。

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