行動を決定する際に必要とされる能力には、よく「知力・体力・気力」が挙げられます。
「気力」は、精神力とか情熱などと呼ばれることもあるようです。
因みに、テレビ番組のウルトラクイズでは「知力、体力、時の運」だったそうですよ。
さて、これをへそ思考で見てみましょう。
例えば。知力とは理を知ることから始まるので「仕組み」に。体力とは活動をつくるのですから「出来事」に。そして気力は「こころ」に位置させます。
ここからあなたにとっての意味や価値をつくるのです。
ことづくり的には、この3つの力はとても共感します。
考えを広げたり深めたりする際には知識や技能などの「仕組み」を手に入れた「知力」は不可欠ですし、健康的で持続的な活動には「出来事」を生み出す「体力」が欠かせません。
その上で「こころ」の最も大切な態度には、「胆力」を位置づけたいと考えます。勇気という表現もあるでしょうが、それでは勇ましさが引き立ちますので、ここでは胆力という表現を使いたいと考えます。
胆力とは、覚悟のことです。
開き直ったり、決意を強くしたりして最後までやりきろうとする態度です。
気力は湧いたり尽きたりします。
胆力もそんな気力の一部なのですが、敢えて胆力を取り出すにはそれなりの意図を込めています。
デジタル大辞泉によると、以下のように表記されています。
たん‐りょく【胆力】
事にあたって、恐れたり、尻ごみしたりしない精神力。ものに動じない気力。きもったま。「胆力を練る」
胆力には、
・やると決めること
・決めたからには前に進むこと
・挫折しそうになっても堪えること
・どうしても行き詰まったら方向転換すること
なども含まれます。
猪突猛進に加えて臨機応変にも胆力は必要だからです。
兵法では、引き際を見極めることが最も難しいそうです。
勝ち戦では追い打ちをかけて罠にかからないように、負け戦では致命的な負けにしないように、兵力を温存しながら事後を優位に進めるためには不断の意思が必要だとのことです。
つまり現状の持続にも、現状からの方向転換にも、強い意志が必要だということなのでしょう。
全体を俯瞰しつつ、今より後もこれまで以上に未来志向的な行動ができるための覚悟。
そのためには、まずは自分を大切にすること。
やっぱりこれに尽きますね。