ことづくりでは意味や価値とか、意味づけや価値づけといった用語が良く登場します。
さて、お尋ねです。
「無意味の意味」という言葉をご存知でしょうか。
「コトってなんだろう」と、ぼんやりと考えていた頃に、木村敏の著書「自分ということ」の中で「意味がないのを探すのは難しいが価値のないものは結構ある」という言葉に触れたことを今回は紹介します。
人は論理で考えます。
考えた時点で論理が働きます。
無意識も、無意識状態の時はわかりませんが、無意識とは何か、と向き合った時点で論理が発生します。
つまり「意味がない」というのは、「意味がない」という意味をもたせた論理の構成と考えられるのです。
これが無意味の意味です。
では、無価値の価値、という表現は有効でしょうか。
価値とは、その前提に役に立つとか有益であるとか利用できるなどのモノやコトなどに対する判断としての「意味」が与えられると考えられます。
事象そのものの存在を問う「意味」に対して、事象の肯定的解釈によって与えられる「価値」という違いがありそうですね。
つまり否定的解釈だと、無価値という判断になりうるのです。
意味ー事象自体への問い
価値ー事象の肯定的解釈
またしても「解釈」というキーワードが出てきました。
こうやって、いろいろ調べていると「無意味の意味」という書籍も発見しました。
紀伊国屋書店(1977発行)
公営の図書館にもあるでしょうが、ことづくり生活事務局でも閲覧可能です。
今回も、なかなかに哲学的なお話でした。