「輻輳」という考え方

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あなたの今の考え方や性格などはどうやって組み上がったとお感じでしょうか?

発達段階における心理学的要因を説明する場合には、遺伝子的要因か、環境的要因か、という捉え方があるそうです。

過去いろんな学者が議論してきて、現在は両方が輻輳的に作用しているとの考え(シュテルンやジェンセンらの理論など)が一般的になったとか。

「輻輳」とは、混み合った状態をさす言葉だそうです。IT用語では停滞状況も含まれるようですが、心理学ではどちらかと言うと相互作用といった、共鳴し合って新たな展開を見せるかたちとして捉えられています。

ことづくりには「すり合わせ」が大切です。それは、二項対立を避けることもありますが、新しい見方や考え方を見つめるプロセスでもあるからです。

心理学という学問において輻輳という考え方が生まれたのも、AかBのどちらかに決めるための決定打がなく、悶々とした中でCを求めるという「合わせ技」が必要になったからでしょう。

ここにも「すり合わせ」の重要性が見えます。
対立軸を戦わせてお互いが納得できるかどうかではなく、プロセスの中でその場の回答を積み上げながらこの時はこれで行こう、と共通項を組み上げたかたちをつくること。

ここでは絶対的な真理の追求を目的としているわけではありません。解釈を共有して、その先を見つめるために行う活動です。

この考え方はいろんな出来事を進めるときもそうですし、人との人間関係にも当てはまります。

たとえば、好きな人はこういう人!と理想を掲げることも大切ですが、この人となら「新しい自分をお互いにつくっていける」と、お互いが未来志向で関わり、すり合わせができる人との出会いであれば、より人生を豊かにしてくれそうですね。

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