投資と投機の違い

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教育は未来への投資と言われます。
子供たちがつくる未来が素敵であれとの願いを込めて、関係者は教育を行なっていることでしょう。

教育は投機とは言いません。
でも、投機的な教育も残念ながらあるようですが。

投資や投機とは、基本的に金融界の用語ですが、違いはどこにあるのでしょうか。

株式を購入しても、中長期的に会社が育つことを狙えば投資と言われます。一方短期的に収益だけを求めて購入することは投機と言われます。

「菜園の哲学」的に言うと、菜園の土づくりを行い多くの実りを得るために肥料をまくなどの投資をします。
具体的な「活動」は野菜に任せますが、より効率が良くなるように自分のできること(手助けなど)をします。
そういった投資をすることで、より豊かな実りを得ることが目的です。
対象(者など)と一緒に歩みを進めることです。

投機は不確定要素が多くても短期的により多くの収益を得ることが目的です。プロセスをひとつずつ達成するより、一気に目標としているゴールを目指すのです。

更に、もっとわかりやすい違いはないものかと、ネットにある辞書を調べて見ました。

投資:利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること。転じて、その将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと

投機:将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買。

上記の要素を勘案すれば、誰かが行う活動を応援し、発展に寄与することで副次的に「収益」を得るのが投資。ちなみに、収益は金品とは限りません。

誰かの活動を利用し、自分の利益を最大に確保しようとするのが投機。
この投機も厳密に言えば金品とは限りませんが、まぁ大抵は金品でしょうね。

もっとシンプルにすると、
成長を期待する共存関係が投資。
自分本位の関係が投機。
という分け方もできそうです。

そこから見つめると、例えば最近流行っているクラウドファンディングで「ホームページにお名前を記載します」などは、果たして双方が望んでいる「利益のかたち」なのかと、考える余地がありそうですね。

この、投資と投機という視点は、いろんな「ことの本質」を見つめる時に大切な心のあり方を気づかせてくれます。

誤解のないようにお願いしたいのですが、必ずしも投機は悪ではありません。

広く一般的な状況で、この投資となる活動が深まれば経済活動に限らず、もっと社会全体が盛り上がるのではないでしょうか。

金融の世界で「お金に働いてもらう」と言われるのは、実はここに本質が隠れているようです。

最後に、教育の話へ戻してみましょう。

未来を創るのは子供自身です。
必要な知識力、判断力、応用力などが養われるように学びや育ちを仕掛けること。それが教育者の資質能力でもあります。

しかし教育する側の自分本位な姿勢が出てくると、子供を投機的対象として自分が上に上がる、つまり実践や研究に利用する教育関係者となってしまいます。

さて、今回の結論です。

投資には、相手を「見守る」姿勢が欠かせません。
そして「見守る」ができる仕掛けをつくることも大切です。
そして未来志向を自覚することです。

こうしてみると、金融も教育も本質は人が関わることですから違いがないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。

さて、みなさんはどうお感じになりますか。

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