第5回まなびあい勉強会

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5月12日、東植田事業所にて第5回まなびあい勉強会を実施しました。
つい忘れがちなんですが、正式名称は「美術でつながる勉強会」。自分でも「まなびあい」と説明しますので知らない人も多いとか。。

講師の先生は、環太平洋大学学級経営学科教授の村上尚徳先生。
今年度より完全施行の中学校美術科学習指導要領をまとめられた先生ですが、高校の学習指導要領もまとめられています。
演題は「義務教育における図工・美術の必要性について」。
なぜ、義務教育で図工美術を教える必要があるかを、事例を元にお話し頂きました。

13:40〜スタートのはずが、参加者に事業所の案内をしていると、気がつけば14:10近くまで時間が経ち、そこから改めてスタートです。
ちなみに参加者は、小学校から2名、一般から1名の計3名。
これまでで最も少ない参加者でしたが、最も濃厚な時間を過ごすことができました。

結論から言えば、学校関係者よりも一般の方にこそ聞いてほしい内容でした。
そして美術教育が必要であることを一般に伝えるためには、現場の先生も新しい考え方や手段を積極的に取り入れて頂く必要があります。
美術が人々の生活に「欠かせないもの」とは芸術作品ではなく、そこにある感覚や体験などが重要なのですから。

さて、今回良く登場したことばに「感性」があります。
感性は学習指導要領の中では「様々な対象や事象から、よさや美しさなどの価値や信条を感じ取る力」とされています。感じ取るとは、能動的に感じ取ろうとする力であり、自分から積極的に得ようとする力であるということです。

お話では、その説明から始まりました。
・感性は生活体験の影響を受けている?
・感性は文化的な価値観の影響を受けている?
・ことばにより視点を与えられると感じ取れるようになる?
・ことばにより「概念」を学ぶことで新たな感じ方ができるようになる?
これらの疑問を元に「感性」は先天的な要素もあるが、その後の環境や教育によってはぐくまれるものであり、そのための図工・美術なのです。

感性はもって生まれたものでない、と一般の人たちにも知って頂きたいことですね。

そのほか、指導要領の裏側など普通では聞かれないお話も興味深く拝聴しました。

次回、第6回まなびあい勉強会は7月を予定しています。
ひょっとすると「まなびあい報告会」のような別イベントとセットになるかも。
今回参加できなかった方、新しく参加しようと考えている方、ご期待ください!

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第5回まなびあい勉強会 への2件のフィードバック

  1. 山崎正明 のコメント:

    濃い時間だったようで、うらやましいです。いま、まさに本気で考えなくてはならない内容になっていますね。具体的な話をいろいろ想像してしまう山崎でした。

  2. admin のコメント:

    大切なのは、多くの人たちに、社会生活に密着している美術の良さを再確認してもらうことでしょうか。今回は「教育」に力点を置きすぎていたためか、参加者が少なかったのが残念です。もっと広く多くの人に受け入れられる方向性で迫っていかないといけないのだろうと感じた勉強会でもありました。
    「何をやっても」勉強ですね。

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