12月10日(土)。高松市美術館で行われた今回のワークショップは作家のGABOMIさんと市美スタッフの手によるもの。
参加の小学生は12名。
デジタルカメラでコマを撮影し、ひとつにつなげて映像に仕上げるもの。
もうひとつは帽子づくり。
帽子の形は山高帽。そこに参加者の小学生が準備した写真と当日撮影した写真を組み合わせて、帽子という限られた場所にそれぞれの思いを作り上げるというワークショップでした。
最後にお茶会として、自分たちで飲み物やケーキを並べて感想を述べ合い、映像の完成品を迎えにきた保護者の方たちといっしょに鑑賞。
午前は参加者全員で作り上げる時間と空間のワークショップ、午後はそれぞれのイメージをもとに形を作り上げるワークショップ、最後は再び参加者全員で同じ時間を共有するお茶会。それぞれにテーマが異なっているにも関わらず、子どもたちにはそれを意識させることなく過ごさせる工夫がありました。
限られた時間で内容も多く、かなりハードな内容だったと思いますが、こどもたちにとって、とてもすてきな時間だったに違いありません。
教育的な立場だと、どうしても「なぜ。。なのか」という問いかけをしてしまいます。例えば「なぜ帽子の形は決められているのか」とか。そこには明らかに実施者の意図が含まれています。こどもにとって帽子は山高帽でなければならない必然性はありません。
しかし、ねらいは帽子の形ではなく、デコレートされる構想部分です。
限られた時間で「何をさせるか」は、実施者の意図でありねらいです。これは目的と呼ぶべきものです。
配置や大きさに、こどもの思いを表現させるための声かけが必要となります。これが手段となります。
目的に対して必要な手段を講じることはわかります。でも果たして、ワークショップで声かけのレベルにまで踏み込んで考えるべきなのか、という疑問もわきました。一期一会な関係が基本のワークショップで、さらに教育的立場での経験のない人がそれを行うのは無理があります。そういった意味で、今回のワークショップはとても刺激がありましたし、自分の中でまだまだ考えないといけない部分が見つかりました。
ここの準備をしてきたGABIMIさんをはじめスタッフのみなさん、 ボランティアのみなさん、本当におつかれさまでした。またひとつ、勉強になりました。