この二つの言葉。人生相談だけでなく、人との関わり方全般に絡むことですから、ビジネスの話題にもよく登場します。
もちろんことづくりにも、よく登場する言葉です。
この表現を、私たちはどのように使い分けると良いのでしょうか。
・受け入れる(アクセプト)とは、自分の内に価値観などを取り込むことです。
飲み込む、一体化するなど、意見や行動を自分と一致させることをさしています。
・受け止める(テイク)とは、一歩前でキャッチすることです。
自分の価値観や意見は別にあるけど、他者や自分の外にある現象などを通して得た情報などを受け取ることをさしています。
そうすると、受け入れるには、まずは一旦受け止める、という行為が先に必要になりそうですね。
私たちは神様ではありませんから、何でもかんでも受け入れることはできません。
では、どうして神様は全てを受け入れられると思うのでしょう。
どうやらそこには「人格」という見えない枠で囲われた考え方があるようです。
超越論的な「人格」がそれを可能にしていると、私たちが勝手に解釈しているとも言えそうです。
話を戻しましょう。
自分が納得できたことは受け入れられるでしょうが、納得できなくても同意しないといけない場合などは受け止めていると言えそうです。
人が苦しくなるのは、たいてい納得できないことまでを「受け入れよう」とするからです。
受け入れてしまうと、それに疑問を抱かずに済むので精神的な負担がなくなるからです。
さて、今回は何を受け入れ、何を受け止めるかに限定しますが、簡単な分け方をご紹介します。
・受け入れるのは自身の内に必要なこと。
・受け止めるのは自身の外の世界のこと。
自分をありのまま受け入れることをしないと、見たくないことから目を背けがちになります。
かといって、自分の嫌な面まで受け入れるのは結構苦しいことでもありますが。
また、いちいち自分とは異なる価値意識などを受け入れていると、自分が何者かまで分からなくなります。
ですから、受け入れるのは自分のこと限定で、自分が必要と思うことだけ。
それ以外のことは全て受け止める、と考えてみてはいかがでしょうか。
必要だと感じた時、はじめて受け入れると良いんです。自分自身のことであっても。。。
自分らしさって。
自分の想いって。
自分の理想って。
自分の立ち位置を見つめるためにも、「受け入れる・受け止める」をちゃんと区別することで、これからの自分がどこに向かおうとしているか(未来志向)を気づくきっかけになるよう願っています。