3月2日。まなびあい研修会(美術で高める研修会)を実施しました。
今回が初めての試みです。ドキドキです。
場所は、日興証券高松支店 35名の参加です。
みなさん証券業界で活躍されている現場の方々です。
実はこの企画、この支店長さんに美術を通した「まなびあい」について説明した際に、これからの証券会社でも柔軟な思考が大切なので是非お願いしたい、と言ってくださったのがきっかけです。
普段は金融関係のセミナーで、とても難しい勉強をしているとか。
さてさて、与えられた50分で参加者に「良かった」と感じて頂けたでしょうか。
中には「絵を描かされるんですか?」と参加前に不安を口にしていた方もいらっしゃったご様子。何をさせられるんだろう??という方ばかりだったようです。
結論から言うと、研修での自己採点は65点。まだまだ改善点が多いです。
基本はカードを使った発想構想のトレーニングです。『見立て』をします。
多くの中学生がノリノリで作ってくれた題材ですが、さすがに大人の方は素直に表情に表しませんから、楽しんでいるのか、義務的にやっているのかつかめないところがありますが、大半の方は楽しんでいただけたと勝手に自己評価しています。
。。。似合わないですね(笑) こういう見立ての遊びはネクタイ締めて真面目に机と向かい合っても楽しくないですから。。。
あ、私もスーツは似合わないですね(恥)
最初にカードに慣れるトレーニングをやって、それから「いきもの」を見立ててもらいました。正味30分の活動です。
さすがに大人は洗練されたデザインを作る方がいらっしゃいますね。
この方は「こういうのは苦手かな?」と私が勝手に判断していた方でしたが、足の動きが絶妙で、人間のよう。かけっこしているように見えます。これなんですよね!
かにを作ったからといって、かにである必要はないんです。
この遊び心が分かっていただけたかどうかは。。。本人に聞いていないので分かりません。面白さは普段の何気ないところにかくれているんですよね。
デザインのようなことはしたことがないという女性。
口が開いて背中のとげとげがバランスよく、足の動きと合わさって全体的にまとまっています。おそらくこんな活動は学生の頃以来でしょうね。首の作り方も三角を組み合わせていて四角い棒一本で作っていないところがすてきです。
頭の中のイメージを、さらに見立てるのはなかなか難しいものです。
今回の企画をサポートしてくださった年配の部長さん。かっちりつくってあって、とても真面目な方というのが形から見えます。不思議ですね。こういう活動にもその人の人となりが凝縮されるなんて。
こちらはちょっと遊び心がある中堅の男性。表情が良いですね。頭の上の効果線があるのとないのとではイメージがまるで違います。それを分かってつくっていらっしゃったようです。前足と後ろ足の場所にも工夫があります。
複数作られていた方です。おそらく右から順に作ったのでしょうか。左に行くに従って形が洗練されています。バランス感覚のすぐれた方のようです。こういった方には、ますます何度もチャレンジしてその感覚を磨いてほしいですね。
研修会を終えて若手の方とお話しする機会がありました。中学校のときに美術が苦手だったという男性。やはり学力面で伸び悩んだ時期があったようです。美術が苦手な子どもは中学校になってまず学力が伸び悩みます。これは美術の教員であれば「そうなんだよ!」と納得できる点でしょう。
そこにはきっと絵が描けるとかじゃなくって、視点の換え方をいくつも知っている人が伸びるのではないかと思っています。自分をいろんな角度から見られる人、周囲をいろんな条件で見つめられる人、そういったことを美術を通して身につけてもらえれば。
いえ、身につける必要もないのかもしれません。
何気ない生活の中にある「もの」や「こと」に「気づく」こと。
そうすればそこから新しい展開のきっかけを得られるかもしれませんから。
私自身がいちばん勉強になったようです。
最後にこの場を使って、今回の研修会実施にご理解頂いた支店長さん始め、日興証券の担当者の方々、参加者に深くお礼申し上げます。
ありがとうございました。
やりましたね。(^O^)/自分の立っている地とつながっていくことは、なかなか難しいのですが、やるっきゃないですね。掘ったり耕したり植えたり、様子を待ったりすることと同じなんですね。
素早いレスポンスありがとうございます。
そうなんですよね。まずはやってみる。それがどんな結果になるかを俯瞰して、次にやれることを考える。ほんとです。畑と一緒ですね。